ご挨拶
この度、日本パーソナリティ心理学会大会を、武蔵野美術大学で開催させていただくことになりました。所属が美術大学という話を心理学の先生方にすると、奇抜なファッションの学生がいるとイメージするらしく、「派手で、変わった学生が多いんでしょ」とよく言われます。しかし、来ていただくとおわかりになるように、実際は真面目で地味な学生が多いです。作品を作るというのは、細かで地味な作業を積み重ね、膨大な時間とエネルギーを費やしてやっと形を生み出すということであり、これに耐え抜き、楽しむ力が必要だからなのだと思います。ちなみに、心理学では、道端に財布が落ちていると「ん?実験?」とカメラを探しますが、美大では、財布が落ちていると、「ん?作品?」と慎重に避けて通ったりします。
なお、本学の心理学の専任教員は私一人だけということもあり、多くの企画を立てる余裕もありません。そこで、今回の大会では、初心に戻り、皆さんの議論を誘発し、豊かにする場作りに尽力したいと思います。自主シンポジウムの企画者に心ばかりですがキャッシュバックシステムを作り、非会員登壇者を無料にし、懇親会を格安に設定しました。できるだけ皆さまの学的好奇心を刺激する仕掛けを作ろうと思いますので、皆さまにおかれましては、少しずつお力添えいただき、大会の主役として、新しい何かを試みていただければと思います。
2019年1月吉日
日本パーソナリティ心理学会第28回大会準備委員会
委員長 荒川歩