研究検討会第4回 勝山知香さん+小林洋平さん+荒川歩


■ 日時:2010年1月30日(土)10時00分〜17時30分
■ 場所:名古屋大学 先端技術共同研究施設(この施設はオートロックです。そのため、参加メールをいただいた際に、入室方法等をお知らせいたします。)

■ 話題提供者1
荒川歩(名古屋大学)
「脱・公正論」
合理的であること、公平であること、損をしないこと、誤りをしないことは、一見正しそうであり、このことは多くの心理学者にとって自明すぎて疑問の余地はない。このことに疑問を呈したところで、感情的な反応が返ってくるのは想像に易く、想像するだけで疲れる。しかし、そもそもなぜ「合理的」でなければならないのか、損をしてはならないのか、誤りをおかしてはいけないのか、その先に想定される、合理的で損や誤りが許容されない世界を、人々は本当に求めているのだろうか。発表者は法学部に所属して、「正義」という言葉を頻繁に聞くようになった。多くの心理学者は「正義」と聞くと笑うが、正義について考えたい。
というわけで、論として構成するために意見をいただければと考えています。

■ 話題提供者2
勝山知香(中京大学)
「音楽療法場面における自閉症児Mくんとの関係性の変容〜コ・セラピストの視点から〜」
自閉症をもつMくんの個人音楽療法に、コ・セラピストとして4年間関わってきました。その中からいくつかの場面をエピソード記述の形で取り上げ、関係性の深化や関わり手のあり方について、またそこで果たされていた音楽の役割について、あれこれと考えを巡らせているところです。少しでも出来事の本質に迫っていけるよう、さまざまな角度からご意見をいただければ幸いです。

■話題提供者3
小林洋平(名古屋大学)
「スポーツ選手は困難な状況をどのように克服していくのか‐スポーツ選手14名のレジリエンス」
 スポーツ活動には、チームメイト・指導者との軋轢、試合での重大なミス、怪我などの様々な困難な体験が存在します。選手たちがこれらの困難な状況をどのように克服していくのか(レジリエンス)について、困難の克服体験を持つ選手14名を対象にインタビューを行いました。
 この14名のインタビューデータを基に、スポーツ選手が困難を克服し(乗り越え)ていく過程とは、いったいどのようなものなのかを描き出していきたいと思っています。具体的には、困難を克服していく過程の中で、どんなことを考え、行動したのか、環境との関係性、困難の克服に伴う個人の変化などについて切り込んでいきたいと考えています。 質的研究については、まだまだ半人前ですので、至らない点が多々あるかと思います。みなさまとの議論を通して、より良い研究にしていきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

■ 参加費/参加方法
無料。事前に下記の連絡先にご連絡ください。
■ 連絡先
k-matsumoto@esi.nagoya-u.ac.jp 松本光太郎宛 @を半角に変えてください。

◆主催:てんむすフィールド研究会

これまでの開催
第3回 2009年12月6日
第2回 2009年10月4日
第1回 2009年8月2日

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